ペンキも塗り替えられない連棟式タウン八ウス
これなど、車を使う住民はもちろん、歩行者にとってもゆったりとした安心感を与えるつくりといえる。こうした地域開発的な住宅建設の基本となる考え方は、明らかに街を売るという発想である。それは、ブランド・マンションにありがちな、売るために外観だけをおしゃれにするのではなく、住む家を含めた周囲の環境すべてを、つまり街をっノくるということだ。しかし、これらの整備された環境は当然、住宅の価格に反映されるから、住宅だけを考えれば、大規模開発によってつくられた住宅のほうが高い。たとえば、大規模開発のほうが七二○○万円だとすれば、ほかの一般地域の同規模の住宅は六五○○万で買えるかもしれない。逆に、同じ価格で、同じような規模の住宅でも、大規模開発のほうが収納スペースで不足していたり、フローリングが少し狭いということはあるかもしれない。こういう大規模開発は、買う側が住宅環境というものをどう捉えるのか、といった観点からの選択を、お客さんにひとつのコンセプトとして提供しているのではないだろうか。テラスハウスという建築様式が、戸建てなどにくらべて格安な価格で販売されており、若い夫婦に人気を集めているが、連棟式住宅ということもあって、銀行が担保物件として不適格だと判断されることがままある。
